ポジションがないときのプレイいろいろ

 ポーカーにおけるアドバンテージは大きく分けて3つあります。

  • カードの優位性
  • 技術的優位性
  • ポジションによるアドバンテージ

 ポジションがないということは、当然ポジションによるアドバンテージを放棄するということなので、それをカバーするだけのホールカードと技術が必要となります。アーリーポジションやブラインドはOOP(アウトオブポジション)になりやすい席です。ゆえに、そういったポジションからはタイトにと言われるわけですね。
 アーリーからレイズするとき、理想としてはブラインドにコールしてもらってインポジションでポストフロップをプレイしたいところです。が、現実はそううまく行きません。COやBTNにコールされたりするからです。

 対策として、アーリーやSBからはより大きくレイズすればインポジションにいるプレイヤーはレイズをコールしにくくなり、自分がOOPからプレイすることを未然に減らせます。例えば、UTG,+1,SBからは4bb、COからは3bb、BTNからは2.5bbレイズ、とオープン額を変動させる戦略が有効でしょう。
 UTGやSBからレイズインするハンドレンジはかなりタイトなはずです。つまり強いハンドを持っているので、プリフロップ大きくレイズしておけばポストフロップで簡単にオールインまで持って行けるという利点もあります。BTNからは小さくレイズすることで3betされたときのロスを抑えることも出来ますね。


・PFRのとき
・Cbet
一番標準的な選択肢。どのボードをCbetするかを良く吟味しよう!

  • A83r ほぼ100%打つ。ポット1/2のCbetで十分
  • T87tt バリューハンドがなければ打たない。ポット2/3以上必須。


・Check/Fold
Cbetでは利益を出せないくらいコールorレイズされると感じたらc/fが一番の選択肢です。例えば、3ドルのポットに2ドルのCbetを打ったとき、相手が40%以上フォールドしなければ利益は出ません。逆に言えば60%以上コールされるならばc/fがいいのですね。ターン以降もベットするなら別ですが。

Preflop: Hero is UTG with A♥K♥
Hero raises to $4, 2 folds, BTN calls $4, 2 folds


Flop: ($9.5) 8♦ 7♦ 4♠ (2 players)
Hero...

  • BTNのハンドレンジはポケットペア、スーコネ、Axsあたりでしょう。Cbetしたところで、ポケットペアはほとんどコールしますし、スーコネの類もかなりヒットしているのでコールします。相手がトリッキーならフロートも考えられますね。ゆえに、2バレルか3バレル打つ気がないならc/fの方が良い場面と言えるでしょう。

Preflop: Hero is UTG with 5♥5♠
Hero raises to $4, 2 folds, BTN calls $4, 2 folds


Flop: ($9.5) Q♥ J♥ 9♠ (2 players)
Hero...

  • これも同様ですね。c/fが良いでしょう。


・Check/Call
あまり使わない方が良いラインです。たぶん。
フロップチェックした瞬間、それを弱さと解釈してベットしてくる相手にはc/c、またはc/rレンジを持つと良いです。ただし強いバリューハンドをあまりc/c、c/rレンジに回してしまうと今度はCbetするレンジが弱くなってしまうというジレンマ。バランスが重要ですね。

PFR→c/cは、フロップチェックしたら2バレル3バレルブラフを打ってくる相手に有効です。Cbetを打つよりも相手にブラフを打たせた方が+evでしょう。フロップc/c、ターンc/rでも可。

自分がマージナルなハンドを持っていて相手がアグレな場合、自分がベストハンドから降ろされないためのc/cもたまには有効です。

Preflop: Hero is CO with J♥T♥
3 folds, Hero raises to $4, BTN calls $4, 2 folds


Flop: ($9.5) J♠ 8♠ 7♥ (2 players)
Hero checks, BTN bets $7, Hero calls $7

  • アグレな相手ならばFDやpair+gutshotなどでもCbetをレイズしてくるでしょう。bet/3betも考えられますが、オールインまで持って行くには心許ないハンドです。なので、c/cでポットをコントロールしつつ、ショーダウンを目指すのが良いです。


・ダブルバレル
書くとむちゃくちゃ長くなるのでまた今度。かつあい。


・フロップCbet、ターンCheck/Raise
好きなラインのひとつ。フロートを多用する相手に対して、バリューやセミブラフハンドで仕掛けることが多いです。どのくらいのハンドレンジでこのラインが取れるかは相手のフロートの頻度と、こちらのc/rに対してのどのように反応するか、が重要になります。

Preflop: Hero is BB with A♥K♥
2 folds, CO bets $3, 2 folds, Hero raises to $11, CO calls $8


Flop: ($22.5) 5♥ 10♥ 6♦ (2 players)
Hero bets $12, CO calls $12


Turn: ($46.5) 4♠ (2 players)
Hero checks, CO bets $25, Hero raises to $77 (All-In), 1 fold

  • 3betポットゆえにスタック量がちょうど良い感じになりました。相手のフロップコール/ターンベットのレンジはAhighのフロートや88のポケットペアといったところでしょう。b/cよりもc/rを推す理由としては、相手がブラフならばターンb/fさせられるのでそのベット分儲かることと、相手がハンドを持っている場合でも、FD+2overのエクイティに加えオールインによるFEを作り出せることが挙げられます。


・フロップCbet、ターンCheck/Fold
おなじみのライン。まあしょうがないよね。●ヽ( ・∀・)ノ●ウンコー


次はプリフロコーラ―としてのOOPのプレイいろいろ。気が向いたら書く。