Leveling war

「読み」の概念のひとつとしてLevel X thinking というのがあります

ドラえもんとじゃんけんをすることになったとしましょう。



なにも考えずに適当に手を出したあなたm9(`・ω・´)
それがLevel 1 thinkingです


ドラえもんはグーしか出せないからパー出せば必勝wwwうはおkwww」と考えたあなた
Level 2 thinkingです


「いや、ここでドラえもんがそんな簡単な勝負をするわけがない」
「きっと道具を使ってこっちのパーを狩るチョキを出して来る」
「だからここはチョキに勝てるグーを出す!!」と考えたあなた
Level 3 thinkingです


何も考えず手を出すドラえもん(Level 1)に対してはグー読みのパー(Level 2)
ドラえもんがこちらのパーを読みのチョキ(Level 2)に対してはチョキ読みのグー(Level 3)で勝ち。
相手のひとつ上のレベルに立てば読み勝てるわけです。
しかし、何も考えず手を出すドラえもん(Level 1)にチョキ読みのグー(Level 3)を出しても勝てません。
ふたつみっつ上のレベルで読んでも意味がないのです。


もちろんポーカーではこんなに簡単には勝てません。でも「相手のひとつ上のレベルに立てば読み勝てる」、という原理は通用します。
ポーカーにおけるLevel 1〜Level 3 thinkingとは、

Level 1: 自分のハンドが読める。自分のハンドの絶対的な強さが分かる。
(トップペアトップキッカーだからつよい!!ゼンツ!!コールコール!!)

マイクロのプレイヤーや魚はだいたいこのレベルで考えています。

Level 2: 相手のハンドレンジに対しての自分のハンドの相対的な強さが分かる
(2ペアだけど、相手のハンドレンジのだいたいはフラッシュ。たぶん負けてる。)

ちょっとポーカーがわかってきたプレイヤーの思考回路ですね。

Level 3: Level 2 + 相手が自分のハンドレンジをどうとらえているかを理解している。
(相手のハンドレンジにフラッシュはない。でも相手からみたら自分のハンドレンジはフラッシュが濃い。フラッシュカードが落ちたらブラフでオールインしよう。)

強いプレイヤーの思考回路です。Level 3を理解してないと上手いブラファーにはなれません。


相手がどのレベルで考えているのかを見極めて、その一枚上手を行く。
Level 1で考えているプレイヤーにはLevel 2に
Level 2で考えているプレイヤーにはLevel 3に基づいたプレイが最適戦略です。
逆に、Level 1でしか考えてないプレイヤーに対してLevel 3 を駆使しても通じません。
3つ打ったのにセカンドペアにコーられて負けた、なんて経験誰にでもあるでしょう(´;ω;`)
それは相手が自分のハンドしか見てないLevel 1プレイヤーだからです。
「ふたつみっつ上のレベルで読んでも意味がない」のですね。
もちろん、相手がLevel 4で考えていた可能性もありますが・・・



トッププレイヤーにもなると、He knows that I know that he knows that I know...と際限なく読みのレベルが高まっていくそうです。これをLeveling Warとも言ったりします。
↓はIveyが7highノードローで2回フロートからリバーブラフで勝ったハンドですが、Leveling Warの一例でしょう。

のちのインタビューで
Patrik 「何持ってたん?」
Ivey 「でかいハンドだよ」
Patrik 「97とか?」 ← だいたいあってる
Ivey 「Khighでコールでも考えてた?」 ← だいたいあってる
という会話がありますが、ここからも読み合いの深さがわかりますね。すごい(`・ω・´)!!